無人コンビニ「アマゾンGO」は新しいか

無人コンビニ「アマゾンGO」は新しいか

2017年02月22日発行


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無人コンビニ「アマゾンGO」は新しいか
今起こっている流通革新の本質


BLOGOSマーケティング発想塾
2017年2月22日号

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現代はまさに流通革命の時代です。アマゾンGOは流通革新の方向を考えるためにはいい題材だと思います。さて、アマゾンGOは、未来型の店舗だ、この革新で、既存のコンビニにとっては脅威だとしたメディアや評論家が多かったのですが、まずはこちらのYoutunbeの動画をご覧ください。
IBM RFID Commercial - The Future Market

まるでアマゾンGOそのものです。

種を明かすと、この動画はもう10年ほど前、2006年6月にRFID技術PRのためにIBMが投稿したものです。無人レジのアイデア、レジを通さないで精算され、そのまま商品を持ち出せるPick&Goというコンセプトは、RFID(非接触ICEタグ)のことが少しでも念頭にあれば、とくに目新しいものではありません。

ただアマゾンは、いくら10年前よりはRFIDの価格も下がってきたとはいえ、価格の安い食品などではまだ高く、またラベルを貼る作業も要するので、RFIDではなく、画像認識技術で、棚から取り出した商品を特定しているようです。この点では、技術的には確かに新しく、さすがアマゾンという感じでしょうか。

アマゾンGOの狙いはもしかすると違うところにあるのかもしれません。映像やセンサー、また人工知能などを組み合わせてウォッチし、たとえば、顧客がパッケージを手に取ったときに何を見ているか、とか、ブランドを決めていて、なにも考えずにそのブランドを手に取る人がどれくらいいるかといった顧客行動をウォッチし、なんらかのマーケティングに役立てるという意図です。ちなみに、以前、ある商品でパッケージの裏面デザインがどれほど重要なのかを調べるために、店頭で消費者が商品選択時にどんなアクションをしているのかをウォッチしたことがありますが、少なくとも半数以上の人は、裏面の説明を見て選んでいることがわかりました。それで裏面のコピーや、デザインを改良したところ実際に売上があがったという経験があります。

それとアマゾンGOが決定的な競争優位になるかというと、少なくとも日本ではかなり限定的になってくると思います。

なぜなら、コンビニは、今や、コンビニ間で競合しているだけでなく、ファストフードなどの飲食産業とも競合しています。セブン−イレブンと他のコンビニの日販で10万円以上の差がついているのも、弁当などの日販商品の商品力、品揃え、また在庫管理が優れているからです。そして、外食需要の重要性を物語るように、イートインのコーナーを設ける店も増えてきました。無人であれば、電子レンジで温めるサービスはできず、それもセルフになって、サービスが後退してしまいます。

とはいえ、日本では少子化の影響で、労働人口が減ってきており、店で働くひとの確保が難しくなってきます。ローソンとパナソニックが、レジでの会計や袋詰めを自動化する装置「レジロボ」を共同開発し、大阪府の店舗で実証実験を開始という動きもあります。
レジロボがコンビニを変える? パナとローソン開発、会計と袋詰めを自動に アマゾンはレジ無人化店舗、世界潮流へ - 産経WEST :


もちろんアマゾンGOのように、店舗での運営コストを下げる、レジ待ちをなくすという店舗の革新の流れは今後とも続くのでしょうが、流通業界のビッグトレンドといえば、なんといってもsまざまな「際崩れ」が起こしてきている変化です。

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