(322)斎藤学のドリブルと、ロッベン、ネイマールとの違い

(322)斎藤学のドリブルと、ロッベン、ネイマールとの違い

2017年03月09日発行

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メールマガジン「杉山茂樹のたかがサッカー、されどサッカー。」
(322)斎藤学のドリブルと、ロッベン、ネイマールとの違い

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 4−2−3−1を布く日本代表の、その3の左。その候補の一番手に来るのは、
ヘルタベルリンで今季、常時先発を飾っている原口元気になる。

 起用される場所が不透明な清武弘嗣も、候補といえば候補だが、同系の選手で
は、同じように今季、エイバルでスタメンを確保している乾貴士も見逃せない存
在になっている。

 いずれも得意技は、切れ味のあるドリブルだ。しかし、アタッカーとしてみた
場合、どこかに物足りなさが残る。得点力。シュート力だ。両者とも利き足は右
だ。左サイドでボールを受けた瞬間、選択肢は主に2つ。縦に行くか、内へ切れ
込むかだ。

 内へ切れ込めば、使用する足は右。利き足になる。期待したくなるのは強いシ
ュートだ。このプレイは、左利きの選手には期待しにくい。4-2-3-1の3の左
に、右利きの選手を置く一番の理由だ。得点への期待感に他ならない。

 だが、原口が今季マークしたゴールは18試合で僅かに1。代表チームでは最終
予選の5試合で4点マークしているが、期待感の基準となるのはやはり平素。ブ
ンデスリーガでのプレイぶりだ。一方の乾は17試合で0。両者とも、得点への期
待を抱きにくいプレイを所属チームで続けている。ポジション的見地から見て、
17、18試合に出場したなら、相応しいミニマムなゴール数は4、5点になる。

 往年の本田圭佑には、得点の期待を抱くことができた。4−2−3−1の3の左
から、切れ込んで左足シュートは十分に望めるプレイだった。その本田は今回、
選ばれても、選ばれなくても、事件になりそうな、微妙な立場にいる。下手をす
れば、選手生命を終えてしまう可能性さえある。

 だが、代表チームに、かつての本田に相当する選手は見当たらない。4−2−3
−1の3のサイドで起用されても、ゴールを予感させるようなプレイを見せる選手
は。

 招集されるかどうか、微妙な存在ながら、斎藤学も4−2−3−1の3の左の争
いに加われそうな選手だ。ドリブルの切れ味は原口、乾といい勝負。シュート力
はどうなのか。気になるのはその点だ。

 一昨季までの年間最多ゴール数は7。それが昨季は10(33試合)に増えた。一
介のドリブラーから、得点能力の高いフォワードへ変身を遂げることができれば、
国内組というハンディはあれど、海外組を押しのけて代表のスタメンを確保できる
のではないか。そんな思いを抱きながら、横浜Fマリノスの第2節、対コンサドー
レ札幌戦の観戦に出かけた。 

 4−3−3の左ウイングながら、背番号は10。左腕にはキャプテンバンドが巻か
れていた。他の選手を励ましたり、積極的にコミュニケーションを図りながらプレ
...

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