個人情報を大事にするアップルと、個人情報をぶん回すグーグル。勝利はどちらに?  佐々木俊尚の未来地図レポート vol.453

個人情報を大事にするアップルと、個人情報をぶん回すグーグル。勝利はどちらに? 佐々木俊尚の未来地図レポート vol.453

2017年06月19日発行

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佐々木俊尚の未来地図レポート     2017.6.19 Vol.453
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http://www.pressa.jp/


【今週のコンテンツ】

特集
個人情報を大事にするアップルと、個人情報をぶん回すグーグル。勝利はどちらに?
〜AIファーストの時代にアップルはどうなるのだろうか?(後編)
 

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■特集

個人情報を大事にするアップルと、個人情報をぶん回すグーグル。勝利はどちらに?
〜AIファーストの時代にアップルはどうなるのだろうか?(後編)
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 アップルが、スマートスピーカー「ホームポッド(HomePod)」を発表。アマゾンのエコー(Echo)のようなスマート機能を前面に出すのではなく、値段を高くしてすばらしい音質を実現し、チープなEchoよりも品質の高さをアピールするという戦略に出ているということを先週号で解説しました。



 これはこれでひとつの戦略だと思うのですが、その背景にはアップルの抱えている大きな悩みがあります。それはAIの技術力。


◆「スタート地点についた」アップルと「AIファーストへと走る」グーグル──見えてきた、それぞれの「未来」

http://bit.ly/2sCC0dh


 ワイアードのこの記事でも、こう皮肉られています。



 ”その一方で、スピーカーの向こう側でSiriの“頭脳”となる人工知能(AI)やクラウドの技術については、ほとんど語られなかった。iOSのアプリ内で機械学習を利用できるようにするとのアナウンスこそあったが、こうした動きについては他社が先行している。競争の核心であるAIの“スマートさ”と今後の進化の道筋については、「音楽体験の再発明」という華やかな言葉で曖昧にされてしまったように見えた。”


 実際のところ、アップルのAI技術力はどうなのか。もっともわかりやすい比較として、アップルのSiriとグーグルアシスタント(Google Assistant)、アマゾンのAlexa、マイクロソフトのCortanaという三つの音声認識技術を比較した記事があります。


◆Rating the Smarts of the Digital Personal Assistants

http://bit.ly/2sClqKq


 ここでは、「音声の質問に回答してくれたかどうか」と「回答が正しかったかどうか」という2点を調べていて、それぞれを百分率で評価しています。以下の通り。



Google Assistant 68.1%  90.6%

Microsoft Cortana 56.5%  81.9%

Apple Siri    21.7%  62.2%
Amazon Alexa 20.7%  87.0%


 どうです、驚くべき数字ではないでしょうか。グーグルアシスタントが圧倒的で、質問への回答は68パーセント、正しかった回答は91パーセント。これにくらべると、Siriは質問への回答は21%、正しかった回答は62%しかありません。この差は圧倒的ですね。



◆強い訛りの英語がSiri, アマゾン, グーグルの音声認識にどれぐらい伝わるか実験した動画

http://bit.ly/2tbTtpP


 この動画でも、グーグルアシスタントの性能が光っていることがわかります。そしてなぜこのような違いが生じるかと言えば、つまるところ音声認識というAIの技術力の差であることは間違いありません。

◆Apple still hasn't fixed Siri's biggest problem

http://bit.ly/2sC6dJj

 上記のザ・バージの記事は「グーグルアシスタントとアマゾンのアレクサは完璧ではないが、Siriと比べれば着実に進化し、より高度な音声の要求にも反応できるようになってきている」と指摘し、アップルにとってはAIのビハインド状態が非常に深刻になってきているということを書いています。

 AIに遅れをとったアップルがここで打ち出してきているのが、「Core ML」という新しいAIのフレームワーク。これは間もなくリリースされるiOS 11に搭載される予定で、iPhoneやiPadにインストールされたアプリが、顔認識やテキスト認識などのAIを利用できるようになるというものです。...

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