(339)日本代表のマックス値を上げる一手。内田篤人を守備的MFに。

(339)日本代表のマックス値を上げる一手。内田篤人を守備的MFに。

2017年07月14日発行

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メールマガジン「杉山茂樹のたかがサッカー、されどサッカー。」
(339)日本代表のマックス値を上げる一手。内田篤人を守備的MFに。

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 本田圭佑の移籍先はどこなのか。長友佑都はインテルに残留できるのか。柴崎岳はテネリフェからスペイン1部のクラブへ移籍できるのか等々、この時期、欧州組の先行きに注目が集まっている。どのレベルに落ち着くか。それなりの場所で出場機会を得られるか否かは、日本代表に直接、影響する話。気になる話ではあるが、それを言うなら、もっと気にせずにいられないのが、内田篤人の回復ぶりだ。
 
 日本代表から離れて2年と数か月経過。報道によれば、先日、ブンデスリーガ6部相当のチームと対戦したプレシーズンマッチで、後半45分間、右サイドバックとして出場。2ゴールをマークしたという。100%順調なのか。昨季後半から、徐々に復帰の道筋が見えてきているとはいえ、復帰まで莫大な時間を費やした感は否めない。膝の靱帯はサッカー選手の泣き所。重症であることに間違いはないが、医療の発達で、かつて復帰は絶望的と言われたものは、半年程度で復帰できるまでになっている。内田がどれほど重症だったのか、詳しく知る身ではないが、それなりの人から、もう少し詳しい説明が欲しい気がする。日本代表にとっても、これは痛すぎる話だからだ。
 
 ハリルジャパンでの出場歴は、就任当初に行われた親善試合のわずか2回だ。故障中の身でありながら、チュニジア戦、ウズベキスタン戦(2015年3月末)に出場しているが、2年と数か月、代表から遠ざかっている現状に照らすと、その時、内田を招集し、試合に起用した判断は拙速ではなかったかと、大いなる疑問を抱きたくなる。
 
 内田は右サイドバック。ルックスは上々でも、日本代表においても中心選手ではなかった。主役か脇役かと言えば脇役。本田、香川、さらには遠藤、長谷部らに遅れを取っていた。だが、選手の「格」を表す指針といっても過言ではないチャンピオンズリーグ出場試合数(29試合)においては、2年以上出場していないにもかかわらず、依然として日本人ナンバーワンの座に君臨する。日本で最も優れた選手になる。
 
 偶然だとは思えない。必然を感じる。他の選手にはない何かを備えた選手。プレイ、動きに余裕がある。慌てず騒がず淡々と。パニックに陥りにくい、サッカーに向いた気質の選手だ。最も安心してみていられるしっとりとした選手。言い換えれば、いまの日本代表に最も不足した要素になる。W杯予選で日本が苦戦する原因は、内田の不在にあり。回復の遅れを嘆くことは、まさに無い物ねだりそのものだ。

 無い物ねだりを続ければ、長谷部誠も回復が待たれる選手になる。8月31日のオーストラリア戦、9月5日のサウジアラビア戦に向けた日本代表の問題は、これまで何度も述べているように、守備的MFにある。最終ラインも攻撃陣もまあまあだが、その繋ぎ役、すなわち、チームのヘソが固ま...

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