(343)欧州組優先の選手選考と代表チーム高齢化の関係

(343)欧州組優先の選手選考と代表チーム高齢化の関係

2017年08月17日発行

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メールマガジン「杉山茂樹のたかがサッカー、されどサッカー。」
(343)欧州組優先の選手選考と代表チーム高齢化の関係

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 日本人の海外組の中で、いま最も注目を集めている選手と言えば柴崎岳だろう。ヘタフェでどれほど活躍できるのか。

 昨季、セビージャに移籍した清武弘嗣にも似たような期待が掛けられていた。技術的に超高度なスペインで日本人のMFが活躍する姿を見ることは、日本人のサッカーファンにとって、ある意味で悲願だ。ドイツではなく、スペインで活躍することが一流の証。技巧の本場で巧さ負けしない選手が出現することを、我々は無意識のうちに欲している。清武がポジション争いに敗れ、セビージャからセレッソ大阪に舞い戻る姿は、それだけに哀れを誘った。残念な現実を突きつけられたようだった。

 柴崎が所属するヘタフェは、セビージャとはチーム力において大きな差がある。柴崎のスタメンは、清武の時より近い。

 1992年生まれの25歳。思い出すのは、レアル・マドリー相手に2ゴールをマークした昨年末のクラブW杯だ。アギーレ監督時代、日本代表に選出されたものの、ハリルホジッチに監督が代わると徐々に出番を失い、代表メンバーからもいつの間にか消えていた柴崎。クラブW杯での活躍は、そうした中で起きた、彼自身にとっては名誉を回復する出来事だった。

 だがご承知のとおり、その後、移籍したテネリフェで、コンディション不良に陥り、今年3月と6月に行われたW杯予選で、代表チームに復帰することはなかった。今月末日に行われるオーストラリア戦では、招集されるのか否か。こちらの方も気になる。

 選ばれたなら久々になるが、その日本代表出場試合数はわずかに13だ。つい最近まで国内組だったこととそれは大きな関係がある。なんのかんの言っても、ハリルホジッチの選考基準は、海外組が先に来る。欧州のそれなりのクラブで、それなりに出場している選手にプライオリティがある。Jリーグ及びJリーガーを、高いレベルにあるとは見ていないのだ。国内組にとって代表は、必要以上に狭き門になっている。

 代表クラスだと認められるまでに時間を要する仕組みが出来上がっている。今季、若くして海外組の仲間入りを果たした堂安律(19歳・フローニンゲン)と鎌田大地(21歳・フランクフルト)が、今後どこまで伸びていくか定かではないが、ケースとしては例外。柴崎の方が一般的だ。Jリーグでそれなりのパフォーマンスを見せ、実力者になってから欧州を目指すというパターンが主流だ。

 乾貴士はアギーレ時代、代表に定着しそうになったが、柴崎同様、ハリルホジッチのお眼鏡には適わずにいた。ようやく前回、復帰に漕ぎつけた。エイバルでの活躍が認められた格好だが、すでに29歳だ。中堅と言うよりベテランに近い年齢。

 欧州で結果を残した選手を優先するとなると、若手が入り込む余地は限られる。となれば、チームの平均年齢は必然的に上昇する。

 前回招集されたメンバーの平均年齢は27歳。このメンバーで...

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