「買い場」という発想

「買い場」という発想

2017年08月30日発行


2017年8月30日号
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エピソード1

ネットに「買い場」を創造し成功したスタートトゥデイ


「買い場」という言葉に違和感を持たれない人も結構いらっしゃると思います。「買い場」は「売場」と発想を変え、消費者との接点のあり方を考えることを促すために使います。

メーカーなど供給者サイド、つまり売り手の視点に立って見れば「売場」になり、生活者、つまり買い手サイドの視点に立って見れば「買い場」となります。

なぜわざわざ同じスペースを、「売場」と言ったり「買い場」と呼んだりするようになったのでしょうか。

いくつかの要因がありますが、結局は売り手の発想ではモノが売れなくなったからです。かつてまだ高度成長のなごリが残っていた時代は、販売店に売り込む力のある企業や営業が成績を残せました。販売店に大量の在庫を押し込むことがライバル製品が店頭に並ぶことを防ぎ、それぞれのお店での販売シェアを伸ばせる時代があったのです。

しかし消費に「選択の時代」がやってきたことで、それは大きく変わりました。いくら店頭に並んでいても、「魅力を感じない」「よくわからず選びにくい」では消費者は手に取らなくなったのです。

いくら店頭の棚に商品を押し込んでも、消費者の人が商品を手にとってレジに持っていかなければ、やがて不良在庫として残ってしまい、やがては下手をすると返品されることも起こってきます。

ITの進展で、店頭での販売管理が進んだことも、「どれだけ店頭に並べたか」から「どれだけ実際に売れたか」に焦点が移ることを促しました。営業努力も「セルイン(出荷数量)を増やす」から「セルアウト(払い出し)を増やす」に移っていきます。そんな変化のなかででてきたのが「買い場」という概念です。

意外な話ですが、あのジャングルのような陳列をしているドン・キホーテは、「買い場」発想を徹底していて、顧客サイドに立ってさまざまな陳列の工夫をして成功しています。「買い場」という顧客志向の発想は、27期連続の増収増益の秘密のひとつでしょう。

安田隆夫の経営するドン・キホーテ|なぜ「売り場」を「買い場」と呼ぶのか? ( 会社経営 ) - 安田隆夫 エンペラーへの道 ~成功者から学ぶオンリーワンの経営術 - Yahoo!ブログ :


生活者が選びやすく、購入したくなる「買い場」をつくることはネット通販でも同じでしょう。アマゾンはリコメンデーションのシステムで「生活者と商品との出会い」、「選びやすさ」をつくり、レビューで「安心」して買うことを可能にしてきました。

アパレルでネット上に「買い場」をつくって成功したといえばなんと言ってもスタートトゥデイのZOZOTOWNではないかと思っています。

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