(345)日本サッカー界の例外。鹿島はなぜ後半に強いのか

(345)日本サッカー界の例外。鹿島はなぜ後半に強いのか

2017年08月31日発行

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メールマガジン「杉山茂樹のたかがサッカー、されどサッカー。」
(345)日本サッカー界の例外。鹿島はなぜ後半に強いのか

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 29日、サウジアラビアがUAEに1−2で敗れたため、日本はオーストラリア(31日)に敗れても、最終戦のサウジアラビア(9月5日)に引き分ければ、本大会出場が決まることになった。

 ハードルはぐんと下がった。ラッキーとはこのことである。しかし、本大会出場はまだ決まったわけではない。決まったとしても、本大会に向け、高い期待を寄せられる状態にない。過去の予選と比較すれば明白だ。アジアの国々との対戦を通して、強さというか、格上感を見せつけることができていない。98年フランスW杯予選当時に、逆戻りした感がある。

 手応えがないのだ。行けるという実感だ。多くの不確定要素によって占められるのがサッカー。絶対はない。手応えがあっても、負けることはある。これは確率の話になるが、ハリルジャパンを語るなら、ベースになるのはこれまでの27試合だ。過去を眺めれば、今後は読める。突然変異に期待するのは楽観的と言わざるを得ない。

 協会の新監督を探す力に対しても、こちらによい監督を連れてきそうな手応えがないので、ハリル解任を声高に叫ぶ意欲は正直、いまひとつ湧いてこない。手応えが感じられない世界。日本サッカー界を一言でいえば、そうなる。

 したがって、例外は目立つことになる。

 代表マッチウィークを控えた先週末のJリーグは、首位の鹿島対2位セレッソ大阪の直接対決が行われた。結果は鹿島の1−0。セレッソが勝ち点7差の5位に後退したのに対し、鹿島は2位に浮上した横浜マリノスに勝ち点5差をつけ、首位の座を揺るぎないモノとした。

 独走状態は言いすぎにしても、このまま後続との差を離していきそうなムードを感じる。鹿島ファンの視点で言えば手応えを掴んだとなる。ハリルジャパンにないものが、鹿島のJリーグの戦いには見える。他との違いは鮮明になっている。

 長居で行われたアウェーのセレッソ戦。鹿島に決勝ゴールが生まれたのは、時間が押し迫った後半43分だった。鹿島がセレッソを圧倒的に押しまくっていたわけではない。スコアは0−0。どちらが優勢とは言えない五分五分に近い内容で、セレッソにも幾度か惜しいチャンスが訪れていた。にもかかわらず、結末は何となく予想できた。

 後半、とりわけ終盤になればなるほど、つまり、尻上がりに鹿島は強く見えてくる。0−0で後半に入れば勝ちパターン。そんな感じさえ抱かせる。
Jリーグの多くのチームがその逆、終盤に乱れるケースが大半なので、余計に目立つ。代表を含めた、日本サッカー全体を見渡しても珍しい存在だ。

 終盤、じわじわと鹿島ペースになっていったセレッソ戦。微妙な差を分けていたのが、ボールの奪われ方だ。危ない奪われ方をしているのは、どちらか。これも確率論になるが、セレッソの方だった。鹿島はプレーの終わり方がいいので、セレッソがチャンスを作るためには、誰かが...

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