(360)日本サッカー協会は代表監督にナメられている

(360)日本サッカー協会は代表監督にナメられている

2017年12月22日発行

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メールマガジン「杉山茂樹のたかがサッカー、されどサッカー。」
(360)日本サッカー協会は代表監督にナメられている

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「情けない……。日本代表選手としての誇りを持っているのか」。韓国に1−4で敗れた後、待ち構えていた記者団にそう発した田嶋幸三会長。それが大敗の一番の要因だと真面目に思っているのだとすれば恐れ入る。ちょっと目を疑いたくなる。さらにその翌日、会長は「W杯本選に向けて、素晴らしいチームになるよう、ハリルホジッチ監督をフルサポートしたい」と、そのサッカーを全面肯定してみせた。日本人選手にまるで適合しないハリル式サッカーに、注文をつけることはせずに、である。

 言われっ放しの選手と、全肯定される監督と。会長がこの姿勢では、選手は浮かばれない。明らかに特異なサッカーを主導する代表監督を、なぜそこまで擁護するのか。不思議と言うより不自然だ。

 サッカーにはいろんな見方がある。ハリル式サッカーを好きな人がいてもおかしくない。協会がそのスタンスなら、このサッカーこそが、日本のあるべき方向性を示すものだと、声を大にして肯定すればいい。そう力強く言い放ち、全面的なサポートを表明するならば、それは少なくとも不自然には映らない。不思議だとは思うが、筋は通る。
 
 それについて言及せず、声を荒げながら選手ばかりを批判する姿は奇妙以外の何ものでもない。見解の相違だけで片付けられなくなる。別の世界を生きる人に見えてしまう。何を言っても無駄だと、諦めに近い感覚に襲われる。だが、その不自然さは、不健康さと言い換えることができるので、サッカー界そのものへの不信感は膨らんでいく。論点をすり替えれば、その場の追及をかわすことはできるかもしれないが、根の深い問題へと発展していく。協会の構造的な問題、体質的な問題に進展していく。

 W杯予選を終え、本大会が近づく頃になると毎度、必ず発生する、これはお約束のような問題だ。サッカー協会の体質、構造的な問題を垣間見る瞬間でもある。予選は突破する。今回は少々危うかったとはいえ、ギリギリ通過するケースより、楽々通過するケースの方が多い。問題が表面化し、更迭論が湧き起こるのはそれ以降だ。

 しかし、そこで協会が動いたケースは一度もない。むしろ、そうした声を打ち消そうとする。いまの田嶋会長のスタンスがそれになるが、その結果、日本代表は、期待値を大きく下げながら本大会に向かう。ジーコジャパン、岡田ジャパン、ザックジャパン。そしてハリルジャパンも今回、その仲間入りを果たすことになった。

 問題点は、予選の段階から露呈。潜行する一方で、アジア相手の試合には勝つ。メディアはその勝利を全面的に喜ぼうとする。本大会から逆算する視点を向けないので、世界はその都度、バラ色に染まる。監督批判は起きてもまばら。予選突破すれば、その瞬間、それは収束する。

 だが、そのツケは、W杯イヤーを迎える頃になると決まって表面化する。最もドタバタしたのは、南アW杯出場を決めた岡田ジャパンだ。2010年に入ると雲行きが急変。2月に東京で行われた東アジア選手権で韓国、中国の後塵を拝し3位に終わる。韓国には国立競技場で1−3の敗戦を喫した。さらにセビリア代表の3軍チームに、これまたホームで0−3の敗退。壮行試合では韓国に同じくホー...

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