(361)日本代表より、Jリーグ観戦の方が遙かに楽しいと思わされた一戦

(361)日本代表より、Jリーグ観戦の方が遙かに楽しいと思わされた一戦

2017年12月28日発行

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メールマガジン「杉山茂樹のたかがサッカー、されどサッカー。」
(361)日本代表より、Jリーグ観戦の方が遙かに楽しいと思わされた一戦

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 天皇杯準決勝。横浜Fマリノスが柏レイソルを延長で下した一戦は見応えのある好試合だった。展開に美しさを感じさせる横浜と、それに力感溢れる攻撃で迫る柏。お互いの特徴が十分に発揮された試合でもあった。と同時に、それを支え、盛り上げに大きく貢献しているのが外国人選手であることも浮き彫りになった。

 柏では先制点を挙げたハモン・ロペス(左ウイング)とクリスティアーノ(CF)。横浜では決勝点を叩き出したウーゴ・ヴィエイラ(CF)とマルティノス(右ウイング)だ。

 今季の順位は横浜が5位で、柏が4位。J1ではC大阪とともに、川崎、鹿島を追いかける第2グループ的な存在だった。そこで中心的な役割を果たしたにもかかわらず、彼らは、J1のベスト11に選ばれなかった。優秀な外国人選手が、その選考から漏れたことに対する違和感については、前回のメルマガでも触れたが、これは、選ぶ側はもちろんだが、その活躍を積極的に報じようとしないメディア側の責任も大きい。このベスト11をオフィシャルなものとして発信する日本。恥ずべき行為だと言いたくなる。

 先制点を決めたハモン・ロペスの左足シュートを真似できる強シューターは日本人選手にはいない。横浜の右ウイング、マルティノスのウイングプレーを真似できる選手も見当たらない。

 彼らはチームが採用する布陣次第ではサイドハーフにもなる。ウイングならばFWになるが、サイドハーフなら文字通りMFだ。FW兼MF。それぞれの中間に位置する、カテゴライズしにくい選手であることも、ベスト11に選ばれにくい原因だろう。

 守備的か攻撃的か。MFを分ける物差しはまずこれだ。中村憲剛、井手口陽介、山口蛍。実際に選ばれた選手の顔ぶれを見ても、物さしはそこにしかあてがわれていない。サイドハーフはいない。

 一方、FWはと言えば、こちらは得点ランキング上位者が選ばれている。実際に選ばれた、興梠慎三、小林悠、杉本健勇はいずれもセンターフォワードだ。ウイングはいない。

 サイドバック以外のサイドアタッカーは、現行制度ではベスト11に選ばれにくいのだ。その価値を見いだせていない可能性もある。日本にサイドバック以外のサイドアタッカーが出現したのはつい最近のこと。ジーコジャパン(2002年〜2006年)以降だ。その概念が浸透したのはさらにその2、3年後になるので、わりと最近の話になる。

 1990年、ブラジルから日本に帰国。読売クラブ入りした三浦カズは、サントス時代、ブラジル全国選手権に出場した左ウイング部門の選手として、記者投票の結果3位に選ばれた。ところが、読売クラブで迎えた最初のシーズン、挙げた得点は7に終わる。左ウイングとしては決して悪くない数字だが、世間やメディアの反応は冷たかった。FWなのに7ゴールしか挙げられなかったという評価が一般的だった。チームメイトも、開いて構えるカズにパスを積極...

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