(364)誰が言ったか育成大国。日本が偏差値52どまりな理由

(364)誰が言ったか育成大国。日本が偏差値52どまりな理由

2018年01月24日発行


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メールマガジン「杉山茂樹のたかがサッカー、されどサッカー。」
(364)誰が言ったか育成大国。日本が偏差値52どまりな理由

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 東京五輪を目指すU-21日本代表が、アジアU-23選手権準々決勝でウズベキスタンに0−4で敗れた。このメンバー以外にも、候補選手はいるはずなので、あくまでひとつの大敗なのかもしれない。メンバーが揃えば、接戦に持ち込めるかもしれない。だが、確実にそうだと楽観的にはなれない。その他の候補選手のレベルも、推して知るべしだからだ。

 日本のサッカー界を眺めた時、あるいは振り返った時、現在の若手のレベルがけっして高くないことが分かる。勢いのある若手は、かつての方が多くいた。Jリーグで、若手と年長者がポジションを奪えば、軍配は決まって若手に挙がった。90年代後半から2000年代初頭がピークになるが、当時のJリーグは、期待の若手が雨後の筍のようにうじゃうじゃといた。

 年長者のサッカー偏差値を50とするなら、ユース年代の選手のそれは52。ワンランク上だった。それから何年か後、日本サッカー全体のレベルが50から52に押し上がるのは当然の結果だった。いまから10年ぐらい前の話だが、日本のサッカー偏差値は、そこから上がっていない。52で止まっている。理由は分かりやすい。若手のレベルが上がっていないからだ。

 かつては、従来の選手のレベルを明らかに越えた若手がいた。そうした特別な若手は割と簡単に見つかった。それが観戦のモチベーションに繋がったものだが、そうしたお楽しみはいま半減した状態にある。

 選手を育てる力が上がっていない。原因は明白だ。育成システムに問題あり、なのだ。

 サッカー協会の田嶋幸三現会長は、長年、選手育成に携わってきた人物だ。U-15監督、U-19監督。1999年から2006年まで技術委員長も務めている。森保監督も2005年から2007年までの2年間、育成に携わり、U-19のコーチを務めた経験もある。田嶋会長は森保監督を「かつて一緒に仕事をした仲間」と称したが、日本の若手のレベルが上げ止まりを示したのも、ちょうどその頃だった。

 2002年日韓共催W杯後、確か、ジーコの就任初戦のジャマイカ戦だったと記憶する。その試合のパンフレットには、田嶋技術委員長のインタビューが掲載されていて、氏はそこで「日本の育成のレベルは世界の4指に入る」と胸を張っていた。

 世界は200数か国。その4指と言えば、偏差値に換算すれば70越えだ。そのページを眺めながら思ったものだ。この人は全く分かっていない、世界がぜんぜん見えていない。サッカーの世界をナメている。記者席の周囲にいたライター仲間と、それを見て失笑した記憶がある。技術委員長が、自称偏差値70に自己陶酔する姿は、哀れ以外の何ものでもなかった。

 それから15年が経過した。そ...

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